むかしむかし、あるところに、とってもわがままな娘がいました。

ところが娘は、親のいうことなんかまるでききません。娘はそのまま、トゥルーデおばさんの所へ出かけていったのです。やってきた娘を見るなり、トゥルーデおばさんが聞きました。「おまえは、どうしてそんなに青い顏をしているんだい?」
娘はふるえながら、答えました。「あたしこわくって。おばさんの家のはしごで、まっ黒な人を見たのよ」「それは、炭を焼く男さ」「それから、まっ青な男も見たわ」「それは、狩人(かりゅうど)だよ」「その次に、血みたいにまっ赤な男に会ったわ」「それは、獣(けもの)を殺す男だ」「それに、この家のまどからおばさんは見えなくて、頭が火で燃えているオニが見えたの」「そうかい、そうかい」
おばさんは、ぶきみに笑いました。「おまえは、魔女(まじょ)が化粧(けしょう)をするところを見ただけさ。わたしはおまえがくるのを待っていたんだ。さあ、光っておくれ」そういうとトゥルーデおばさんは、魔法で娘を木の棒にかえてしまいました。
おばさんはその棒をつかむと、かまどの火にくべてしまったのです。そして、うれしそうにつぶやきました。「どうだい、明るいじゃないか」