意気軒昂(いきけんこう)
晏嬰 ( あんえい ) の御者の妻が、ある日夫の仕事ぶりを見る機会がありました。
すると、夫は宰相の御者として、四頭立ての馬に鞭を当て、意気揚々として非常に満足そうでした。妻は、帰っ
てきた夫に、
「晏嬰さまは、背が六尺(約138センチ)しかないのに宰相になられて、しかも態度は謙虚でいらっしゃいます。
一方、あなたは、身の丈が8尺(184センチ)もありながら、人に使われる御者に過ぎず、それなのにいかにも満足げ
です。あなたには、失望しました。どうかお暇をください。」
と言って、離縁を願いました。
凡人なら、妻に当たり散らして終わりでしょうが、この夫、妻の言葉を真摯に受け止め、その行為を素直に詫
び、次の日からすっかり態度を改めて御者として仕えるようになりました。
これには晏嬰も驚き、彼に理由を尋ねたところ、以上のことだと言うので、彼の妻を誉め、その忠告を受け入れ
た彼をも認めて大夫に登用したのです。