問題13 次の文章を読んで、後の問いに対する答えとして最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。
「実は、〇〇と関係があるのですよ。それに思いついてできたのです」
どうしても解けないでいた問題を先に解いた人から言われ、それだったら、自分のほうが経験が豊富だし、知識があるし、「俺にもできたはずなのに……」と悔しい思いをすることがある。アイデアにしても、「このぐらいのアイデアだったら、自分が考えついてもおかしくないのに」と思うことは結構、多いものである。
記憶力には、覚える力と引き出す力の二つがある。いくら覚えても、それを引き出せなければ役に立たない。しかし、覚えていないものは引き出しようがない。つまり、その両方を鍛えないと、記憶力は生きてこないのである。
(中略)
コンピュータは一人の人が覚えきれない、そもそも普通なら出会うこともない膨大な情報を記憶しており、われわれはそれを検索エンジンによって、検索し引きだせる。しかし、人がある問題解決をしている時は、そうしてコンピュータから引き出した知識が、短期間にせよ自分の頭の中に、それまでもっていた知識とともに記憶構成されなければ役に立たない。
コンピュータがいくら豊富な知識を内蔵(注1)していても、人間自身がそうして検索した知識を、覚え、関連づけ、再び引き出すという訓練をしていなければ、宝のもち腐れ(注2)である。では、どうしたら、そういう関連して引き出せる記憶とすることができるか?
記憶力を鍛えるいろいろな本が書かれているが、残念ながら、私には特効薬があるとは思えない。
が、まず、覚える時に、理解して覚えることである。理解して覚えたことは正しく出てくる。例えば、問題を解く時でも、「あ、これは昨年解いた問題と似た問題だ」と気がついてすらすら解けることがある。しかし、昨年解いた問題をしっかりと理解していないと、関係がわからないために脳のなかで連結(注3)することができないのだ。うろ覚え(注4)ではどこかに穴ができて、あとで活用することができない。
つぎに、どんなことを読んだり聞いたりしても、自分の知っていること、経験したこととの関連を思い浮かべることだ。いつも、「もしそうなら」とその役立ち方について想像を膨らませながら新しい知識を覚えることである。それが知識への感受性(注5)をたかめる。
記憶をアイデアや創造という問題解決に生かすためには、一つ一つを覚えるときに、「わかった」と「もしそうなら」からスタートすることであろうか。
(金出武雄『素人のように考え、玄人として実行するー問題解決のメタ技術』による)
(注1) 内蔵する:その中に持っている
(注2) 宝のもち腐れである:せっかくいいものでも無駄だになってしまう
(注3) 連結する:結びつける
(注4) うろ覚え:はっきりと覚えていないこと
(注5) 感受性:物を感じとる力
71 筆者は「俺にもできたはずなのに……」と述べているが、できなかった理由をどのように考えているか。
1 自分が記憶した方法がその問題の解決に合うものではなかったから
2 自分の今までの経験や知識をその問題と関連づけられなかったから
3 自分の方が経験や知識があると思っていたが実際はそうではなかったから
4 自分では記憶したつもりでいたことが情報として蓄積されていなかったから
72 筆者はコンピュータの例を挙げて何を言おうとしているのか。
1 人間一人一人が持つ情報量はコンピュータの持つ情報量を到底超えることができない。
2 人間一人一人が持つ記憶力は情報量の豊富なコンピュータを利用することでさらに生かせる。
3 人間が問題を解決する過程は、コンピュータが膨大なデータから必要な情報を引き出す過程と同じだ。
4 人間が問題を解決するにはコンピュータのように知識や情報を持っているだけでは不十分である。
73 筆者は記憶力を鍛えるにはどうすればよいと述べているか。
1 新しい知識を理解して覚え、自分が知っていることと関連させる。
2 自分がこれまでに経験したことや膨大な情報をしっかり理解する。
3 新しい問題を繰り返し解いて、自分の理解を確認しながら定着させる。
4 自分が考えついたアイデアを情報として蓄え、必要なときに引き出す。
問題14 右のページは、留学生のために就職セミナーの案内である。下の問いに対する答えとして最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。
東西大学「留学生のための就職セミナー」
このセミナーでは、日本で就職活動を行う際に必要な情報やマナーなどについて学びます。また、企業の担当者から具体的な業務内容について直接聞くこともできます。日本での就職を考えている人は積極的に参加してください。
日時:平成22年11月30日(火)10:00~15:00
参加企業:金融・小売業・情報・通信・貿易・商社など20社
対象:平成24年3月までに卒業予定の本学留学生
プログラム:
第1部 日本での就職活動の進め方について(講師:本学就職課担当者)
就職活動のマナー、履歴書の書き方、ビザの変更に関する諸手続きなど
第2部 合同企業説明会(講師:各企業採用担当者) 各企業の事業内容、採用方針など(質問は第3部で受ける)
第3部 個別相談
①各企業の採用担当者による業務説明 個別の質問を希望する者は、休憩時間を利用してあらかじめ質問用紙に記入しておくこと。用紙は会場受付にあります。
②本学の就職課担当者による履歴書の書き方指導 履歴書の書き方指導を希望する者は、自分で書いた履歴書を持参すること。
※①②とも申し込み不要。
74 留学生のリーさんは、日本のコンピュータ関連の企業への就職を希望している。このセミナーでは企業の採用担当者に質問をしたいと思っている。リーさんは当日どうすればいいか。
1 個別相談の申し込みをしたうえで、11:00に7号館の1階大講義室に行く。
2 個別相談の申し込みをしたうえで、13:00に7号館の2階202に行く。
3 質問用紙に質問を記入したうえで、11:00に7号館の1階大講義室に行く。
4 質問用紙に質問を記入したうえで、13:00に7号館の2階202に行く。
75 このセミナーの参加者は当日どうしなければならないか。
1 履歴書を必ず持参しなければならない。
2 スーツを必ず着て行かなければならない。
3 受付で質問用紙を必ずもらわなければならない。
4 すべてのプログラムに必ず参加しなければならない。
答案:
問題13:2 3 1
問題14 :4 2
以上内容就是2010年12月 日语能力考试二级真题读解部分相关内容,更多精彩真题请继续关注前程百利日语考试频道!
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