国を(注1)国たらしめる要素は何なのか、ということでは、伝統的に、領土、国民、統治権、これが国家の三要素だ、と言われてきた。つまり、一定の土地とそこに住む人々、そしてその土地および人々に支配権をもつ統治権力、この三つがそろってはじめて国家というものが成り立つ、というわけである。たしかに、このうちのどれ一つがかけても国家は成り立たないから、その限りでは、これが国家の三要素だというのは、間違いではない。しかし、一定の土地とそこに住む人々というのは、国家というものがなくても存在する。いわば国家以前の存在である。そこに国家が成立するのは、その土地および人々を支配する統治権力が現れることによって、である。つまり、国家の三要素とされるもののなかでは、統治権こそが、国家を国家たらしめる本質的な要素なのである。国家の本質は「権力」にあり、「権力」こそが国家の実体だ、ということである。
(浦部法穗『瀺法学教室(全訂第2版)』による)
(注1)国たらしめる:国であるようにさせる
【問い】「そこに国家が成立するのは」とあるが、「そこ」とはどこか。
1国家の3要素のうちのどれか一つだけ欠けているところ
2ある決まった範囲の土地とそこに住む人々が存在するところ
3一定の土地および人々を支配する統治権力が現れるところ
4領土、国民、統治権という国家の3要素がそろっているところ
正解:2
つまり、一定の土地とそこに住む人々、そしてその土地および人々に支配権をもつ統治権力、この三つがそろってはじめて国家というものが成り立つ、というわけである
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