国民の多くが、自分たちのいいように税金を使ってほしいと考えている。道路を作ってもらいたいとか、学校をたくさん作ってほしいとか、反対に何も作らなくていいから、その分税金を安くしてほしいとか、いろいろな意見がある。
税金は国民が払ったものである。しかし、税金が自分たちの都合がいいように使われないと言って、①政府を批判するのはどうかと思われる。
税金の使い道(注)は、必ずしも国民の思いどおりにはならない。ある国民にとって都合のよい使い道であっても、国全体から見るとそうでない場合があるからである。たとえば、税金を使って、ある県に高速道路を作ったと考えてみよう。その県の人々にとっては、高速道路が作られれば生活が便利になる。観光客も増える。( ② )、同じだけの税金を払っている他の遠くの県の人にとっては、その高速道路を使う機会は全くないだろう。
このように、税金を全体にバランスよく使うことは難しい。したがうて、国民は自分たちの直接の利益にならないといって、単純に政府を批判するべきではない。一方で、政府もできるだけ不公平が生じないように、十分気をつけて税金を使ってもらいたいものである。
(注)使い道:お金などを使う方法、目的
問1 ①「政府を批判するのはどうかと思われる」とあるが、筆者の考えに最も近いものはどれか。
1 政府の決定に賛成だ。
2 政府の決定に反対だ。
3 政府批判に疑問がある。
4 政府批判と同様の意見だ。
正确答案: 3 政府批判に疑問がある。
問2 ( ② )に入る最も適当な雷葉はどれか。
1 しかし 2 それで 3 したがって 4 そのうえ
正确答案: 1 しかし
問3 本文の要約として最も適当なものはどれか。
1 税金が自分たちにとって都合よく使われるように、国民は政府を批判していくべきである。
2 政府はいつも国民に平等に利益があるように税金を使っているので、批判されるべきではない。
3 税金の使い道を決める時、政府は全体のバランスを重視しているので、不公平感が生じることは少ない。
4 税金は全ての国民にとって直接利益になるわけではないが、政府はそれを平等に使うよう努力をするべきである。
正确答案: 4 税金は全ての国民にとって直接利益になるわけではないが、政府はそれを平等に使うよう努力をするべきである。
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