日本人はヨーロッパ人のように自然と対決するのではなく、自然に親しみ、自然に同化することによって安らぎを得てきた。それと同じことが社会についても言える。日本人は欧米人のように個人を社会に対置することなく、世間と自分とをひとしなみ(注1)に表象してきたのだ。「渡る世間に鬼はない」という諺が①その一端を語っている。日本の自然が優しい山河であるように、日本の世間もーー多民族の社会と比べればーー結構、心安い社会だったからであろう。
無論、日本には地震をはじめとして、自然の災害も少なくない。同様に、日本の社会も甘えていればそれで済むというほど寛容(注2)なものだったとも思えない。世間の目は往々にして冷たいのである。しかし、多くの異民族が同居しているのが常態であるような他の国々と違って、日本は極めて同質的な社会であり、自然の厳しさも、社会の厳しさも、ほかと比べればずっと気楽なものと言える。そして、②日本人の人間観や「自分」意識は、このような風土の産物と言ってよい。こうした社会では、人々は自分を主張し、世間と対決して生きるよりも、自分を顧み、世間という人間関係の中での自分の立場を常に意識して、社会に協調して生きようとするのである。
(注1)ひとしなみ:等しい様子。同等。
(注2)寛容:人のあやまちを受け入れ、許すこと
1、この文章の内容と合っているものはどれか。
1 日本は同質的な社会なので日本人は世間に心安く、甘えて生きてきた。
2 日本は世間の目が冷たいので、日本人は自分を出張し、世間と対決して生きてきた。
3 日本人は、社会や自然の本当のきびしさを知らずに、気楽に生きてきた。
4 日本人は自然に同化するように、世間に自分を合わせようと生きてきた。
【解析】:与本篇文章内容相符的是以下哪一个?
1 日本是同质的社会所以日本人能够在社会中安心、随意的生活。
2 日本的公众很冷漠,日本人主张自己、与社会对立而生活。
3 日本人不知社会和自然真正的严峻情况轻松地生活。
4 日本人就像与自然同化一样,将自己融合到社会中生活。
归纳每段段意,即可得出本文答案。
第一段前说了日本人不同于欧洲人对待自然的态度,然后引出日本人对待社会的态度,提出作者观点。
第二段是作者对其观点的进一步论证,对社会的态度培养了日本人处理与社会的方式。
2、①「その一端」の「その」とは、何を指すのか。
1 自然に親しみ、自然に同化すること。
2 自然から安らぎを得てきたこと。
3 世間と自分とをひとしなみに表象してきたこと。
4 日本の社会が心安い社会だということ。
正确答案: 3 世間と自分とをひとしなみに表象してきたこと。
解释:"这一方面"的"这"指的是什么?
1 与自然亲近、与自然同化 2 从自然获得安逸的生活 3 将公众和自己放在同等的位置 4 日本社会是令人安心的社会
【解析】
考指代时,考察前后句。因本题考察「その」,故回顾上句:
「日本人は欧米人のように個人を社会に対置することなく、世間と自分とをひとしなみに表象してきたのだ。」
前一句说出了作者的观点,后作者举了一个谚语作为观点的佐证。
3、②「日本人の人間観や『自分』意識」は例えばどのようなものから生まれたと、筆者は言っているのか。
1 同質的な社会。
2 安らぎを得られる社会。
3 寛容ではない社会。
4 世間の目が冷たい社会。
正确答案: 1 同質的な社会。
解释:回归原句:
「日本人の人間観や「自分」意識は、このような風土の産物と言ってよい。」
可以看到其实这题考的仍然是指代词。「この」的指代方向前后都有可能,查看前后文:
前一句:「しかし、多くの異民族が同居しているのが常態であるような他の国々と違って、日本は極めて同質的な社会であり、自然の厳しさも、社会の厳しさも、ほかと比べればずっと気楽なものと言える。
后一句:「こうした社会では、人々は自分を主張し、世間と対決して生きるよりも、自分を顧み、世間という人間関係の中での自分の立場を常に意識して、社会に協調して生きようとするのである。」
先看后文,发现并没有再去解释「このような風土の産物」是什么样的风土产物,再去看前文。
关键在「日本は極めて同質的な社会であり...ずっと気楽なもの」。
参考翻译
日本人不像欧洲人那样和自然对立,而是因与自然亲近,与自然同化而获得安逸的生活。可以说关于社会也是同样如此。日本人不像欧美人那样把个人和公众放在对立的位置,而是将两者放在同等的位置。"人情冷暖"这样的谚语说的就是这一方面。就像日本的自然风光中有美好的河山一样,日本的社会也是--与多民族的社会相比--非常令人安心的社会。
当然,以地震为首,日本的自然灾害也不少。同样地,我也不认为日本社会具有撒撒娇就解决了这样的宽容度。公众的眼光往往是冷漠的。但是和其他许多不同民族同处为常态的国家不同的是,日本是非常同质的社会,自然的严峻情况也好,社会的严峻情况也好,和其他国家相比要舒适多了。然后,日本人的人际关系观念和"自我"意识,可以说就是这样的风土产物。在这样的社会中,比起主张自我、与公众对立的生活方式,会决定选择顾及自己、在与公众的关系中经常意识到自己的立场并与社会相协调的生活方式。
文章结构解析
第一段以「それと同じことが社会についても言える」为分界,前面说了日本人不同于欧洲人对待自然的态度,然后引出日本人对待社会的态度,提出作者观点。
第二段是作者对其观点的进一步论证。以「しかし」为分界,作者分析对社会的态度培养了日本人处理与社会的方式。
△谚语:
「渡る世間に鬼はない」
--世の中は無慈悲な人ばかりではなく、困ったときは助けてくれる情け深い人もいるということ。
--世上并不只有冷酷的人,也有在你困难的时候愿意伸出援手的热心肠的人。与中文短语"人情冷暖"相类似。
△其他选项辨析:
第一段以「それと同じことが社会についても言える」为分界,前面说了日本人和自然的关系,后面开始引出日本人对社会的态度。选项1和2说的是日本人和自然的关系,故排除。选项4在段末,非「その」所指代方向,故排除。
以上就是日语能力日语能力考N2读解练689的相关内容,阅读没有更好的办法,基本知识掌握牢固的前提下要多做练习,把握做题规律,祝各考生取得一个好成绩。
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