夏のオリンピックは閏年(うるうどし)にめぐり、どの大会を最初に記憶しているかで世代がわかる。筆者の場合は東京五輪で、白黒テレビにかじりついた。その五輪が残していった流行語「ウルトラC」はすっかり定着し、辞書にも収まっている
▼夏季奥运会总是赶上闰年,从你印象中的第一届奥运会就可推测出年龄。我本人最是东京奥运会,当时一直守候在黑白电视机前。那届奥运会上诞生的流行语“超高难度C”,已经成为固定词汇,并收入字典。
▼地元開催に向けて、日本の体操男子がひそかに開発していた技(わざ)を、そう呼んだのが始まりらしい。当時の難易度はA、B、Cのみで、最難のCを超える究極の大技を意味した。以来48年、いまや技はD、E、FはおろかGにまで進化した。繰り出される超絶美技にメタボ世代は感嘆するほかない
▼据说这是面向东道主,给予日本男子体操队秘密研习技术的特别称呼,之后便流传开来。当时的难度系数只有A,B,C三档,这一命名正是体现了这一技术是“超过最高难度C的精湛技艺。”时隔48年后,如今的技术已经发展到D,E,F甚至是G的水平。经过千锤百炼的绝佳技术,只能令我们这些凡夫俗子叹为观止。
▼そのG線上で競われた男子の個人総合を、内村航平選手(23)が制した。かつてはお家芸だった体操だが、その王者とも言うべきこの金メダルはロス五輪の具志堅幸司さん以来28年ぶりという
▼内村航平选手(23岁)凭借G难度系数的动作,在男子个人全能项目中摘得桂冠。尽管体操是日本的强项,但另一位可以称得上王者的金牌得主,已是28年前洛杉矶奥运会的具志坚幸司。
▼北京では個人総合で銀だった。「まだ色が違うので(伝統を)継げたとは思っていない。4年後、ロンドンでの課題です」と内村語録に残る。言葉どおりの見事な「お色直し」は、長い空白を埋める栄冠になった
▼内村曾在北京奥运会的个人全能项目中获得银牌。他在语录中留下这样一段话:“因为奖牌的颜色变了,所以我不认为自己继承了传统。这将是我在伦敦奥运会上的目标。”正如他所言,本届奥运会上他出色地完成了“奖牌的变色”,成为了长久以来填补空白的桂冠。
▼金メダルには、文字どおりの「勝者」に与えられる光輝がある。もちろん銀も銅も素晴らしい。だが勝負の実質となると、1人の勝者と、多くの敗者である。内村選手の金は、それを印象づけるゆるぎない強さが光っていた
▼金牌正如其名,可以给胜者带来无限光辉。当然能够获得银牌和铜牌也很了不起。不过胜负的本质就是,一人胜出多人失败。因此,内村选手的金牌,所散发的强者光芒,给人们留下了不可动摇的印象。
▼ロンドンでは連日、研ぎ澄まされた肉体と精神が躍動している。4年に一度だけ出現する夢舞台で、勝者は輝き、力を尽くした敗者もまた美しい。真剣勝負が、見る者を熱くする。
▼伦敦奥运赛场上连日以来,呈现出扣人心弦的肉体和精神较量。在4年只有一次的梦想舞台上,获胜者光彩熠熠,但是尽了全力的失败者同样美丽动人。认真决出胜负的比赛,令观战者热血沸腾。
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